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三菱 タウンボックスとダイハツ アトレーワゴン徹底比較!

三菱・タウンボックス ダイハツ・アトレーワゴン

三菱のタウンボックスとダイハツのアトレーワゴンは共に商用車の1BOXタイプを乗用ベースに改良した車種です。

外観はトールワゴンに似ていますが、構造が大きく異なることから根強いファンも多く、両車ともにロングセラーを続けています。ここでは両車のインテリアと装備、安全性能を徹底比較します。

車内空間の広さで優勢のタウンボックス!

タウンボックスの車内空間 アトレーワゴンの車内空間
ちなみに車体寸法は、
全長:3395mm
全幅:1475mm
全高:1910mm
ちなみに車体寸法は、
全長:3395mm
全幅:1475mm
全高:1875mm

タウンボックスはスズキ・エブリイワゴンのOEM供給車です。2014年からOEM関係を提携、2015年3月にエブリイがフルモデルチェンジをしたことに伴ってタウンボックスも新しくなりました。

商用車の1BOXタイプの魅力はなんといっても走行性能が良く、車内が広いことです。エンジンを前部席下にレイアウトしているので、前部席を車体の前方に配置でき、車内長を広く取ることができます。

また1BOXタイプは荷室の積載物が走行中でも安定できるように、後輪駆動を採用しています。現在、軽自動車は一部のスポーツカーを除いてすべて前輪駆動なので、ナチュラルな走行感覚を持つ後輪駆動を好む人は1BOXタイプを選ぶ傾向にあります。

タウンボックスは1BOXタイプの構造特徴を存分に活かし、車内長2240mm、車内幅1355mm、車内高1420mmという広い空間設計を実現しました。

アトレーワゴンは同社のハイゼットカーゴを乗用に改造した車種ですが、現行モデルは2005年にフルモデルチェンジとやや古く、その後マイナーチェンジをしてエクステリアなどの改良に努めていますが、基本設計は変わっていません。

そのため、車内空間はタウンボックスよりも狭く、車内長は1970mm、車内幅は1310mm、車内高は1350mmとなっています。

両車ともシートアレンジでフルフラット空間を実現!

タウンボックスのシートアレンジ アトレーワゴンのシートアレンジ
完全なフルフラット空間が作れる上に荷室にはまだ余裕がある。 同じくフルフラット空間の他に後部席左右独立なので長尺物も積載できる。

車内空間の広さではタウンボックスが優位に立っていますが、車内装備はほぼ互角です。

両車ともに後部席は左右独立で前倒できるのでシートアレンジは多彩となっており、サーフボードなど長尺物でも後部席と助手席を前倒させれば、2名乗車のまま積載が可能です。

またトールワゴンやスーパーハイトワゴンではフルフラットの空間を作っても、最終的に後部席の背もたれはリクライニング可能な位置までしか倒せませんが、両車ともに前部席のヘッドレストを外せば後部席まで完全なフルフラット空間を作り出すことができます。

フルフラットにしても荷室にまだ余裕ができるのは1BOXタイプの大きな魅力であるため、最近、流行っている車中泊を行う人の間で両車は大きな人気を集めています。

両車ともにスライドドアは電動であり、スライドドアを閉める際、半ドア位置にすれば自動的に全閉するスライドイージークローザーを標準装備、またこれらを作動させる時、車内外のドアハンドルだけでなくキーレスオペレーションキー(アトレーワゴンは専用リモコン)で行える点も共通しています。

ただしタウンボックスは、グレードによって助手席のスライドドア開閉に同調して電動オートステップが作動します。小さな子供や高齢者の昇降に大変、便利な機能といえます。

前面衝突の安全性を高めたクラッシャブルゾーン!

タウンボックスの衝撃吸収ボディ アトレーワゴンの衝撃吸収ボディ
オレンジの部分に超高張力鋼板、ブルーの部分に高張力鋼板が使われている。 ブルーの部分が前面衝突、イエローの部分が側面衝突に備えた骨格部分。

両車のエクステリアは基本的に1BOXタイプですが、トールワゴンのように短いボンネットがデザインされています(このデザインからセミ1BOXとも呼ばれる)。しかしこの部分はエンジンを乗せているのではなく、前面衝突の際のクラッシャブルゾーンとして設計されています。

トールワゴンやスーパーハイトワゴンなどフロントにエンジンを搭載している軽自動車は、前面衝突の際、エンジンを車体から落とすことで衝撃を緩和させる構造になっていますが、従来の1BOXタイプは前部席が車体の前方ギリギリにあることから前面衝突の際の安全性が劣っていました。

車内空間の広さや後輪駆動というメリットを持ちながら、家族向けとしては人気がなかったのはこの安全性が理由です。

しかし現在の1BOXタイプは前述したようにクラッシャブルゾーンを設けているので格段に安全性が進歩しています。

両車ともに骨格構造に高張力鋼板を広い範囲で使って乗組員の安全性を守ると同時に、万が一の際でも乗員の頭部と胸部を保護するデュアルSRSエアバッグを運転席と助手席に標準装備、これらパッシブセーフティに加えて、アクティブセーフティの横滑りを防止して安定した走行を援助するABS機能がついています。

とくにタウンボックスはこれらの安全機能に加え、衝突被害軽減システムのFCM-Cityを設定しました。

フロントガラス上部に設置されたレーザーレーダーが前方の障害物を検知、決められた速度内(5q/h〜30q/h以内)であれば、危険と判断された段階で警告灯と警告音でドライバーに知らせ、前方との障害物が4m以内になるとエンジン出力を抑制して自動的にブレーキをかけるシステムです。

まとめ

1BOXタイプはトールワゴンやスーパーハイトワゴンに比べると、家族向けの装備が不十分といえます。またエンジンが前部席の下にレイアウトされているので、車内の静粛性も保つことができません。

しかし軽自動車をアクティブに使いたいという人であれば、利用価値の高い車種になります。現在は、タウンボックスが2015年にフルモデルチェンジされたので総合的な優位性を保っていますが、2016年にはアトレーワゴンもフルモデルチェンジが予想されています。

購入を急がないのであれば、アトレーワゴンの新型登場を待ってから比較検討することをお勧めします。t

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