ホンダ・N-WGNとダイハツ・ムーヴを徹底比較!
ホンダ・N-WGN | ダイハツ・ムーヴ |
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全高1.6〜1.7mの軽自動車をトールワゴンと呼びますが、このジャンルに求められるのは大人4人がゆったりと乗車でき、シートアレンジによって多くの荷物も搭載可能、さらに走行性能においてもストレスを感じさせない、というオールマイティな機能です。
トールワゴンではスズキのワゴンRがトップの座を堅持しており、ベンチマーク的存在となっていますが、そのワゴンRを激しく追従するのがホンダのN-WGNとダイハツのムーヴです。
こちらのページでは両車の車内空間快適性、積載能力、走行性能について徹底比較を行います。
車内の広さや装備に大きな差は見られず!
N-WGNの車内イメージ | ムーヴの車内イメージ |
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室内長:2055mm 室内幅:1355mm 室内高:1300mm |
室内長:2080mm 室内幅:1355mm 室内高:1300mm |
N-WGNはホンダのスーパーハイトワゴン、N-BOXと共通のプラットフォームで作られており、Nシリーズの第4段として2013年に発売されました。全高は1655mmとN-BOXより105mm低く、2BOXタイプのN-ONEよりも135mm高く設計されています。
ムーヴはワゴンRに対抗する形で開発されたので歴史は長く、初代は1995年に発売されています。現行車の6代目は2014年にフルモデルチェンジ、ボディ剛性に安全性、乗り心地を左右するサスペンションまで改良して先代よりもすべての面において向上したモデルとなっています。
車内空間の広さはムーヴが室内長で25mm長いですが、室内幅と室内高は両車ともほぼ同程度といえます。
トールワゴンの車内空間に関しては、すでに設計限界を迎えているのでこれ以上の飛躍的拡大はボディサイズの規格変更や革新的技術が開発されない限り、不可能に近い状態です。
限られた規格の中で他車と差異化をつけるのは難しいところですが、細部では両車の快適性や積載能力において違いが見られます。
ムーヴは分割後部席のスライド幅を240mmとたっぷり取り、スライドを利用してカーゴルームの体積を広く取る設計となっていますが、N-WGNはスライド幅を20mmに抑え、カーゴルームに荷物を積載する場合でも後部席乗員の快適性を確保する設計になっています。
ちなみに後部席を前方いっぱいまでスライドさせた時のカーゴルーム奥行きは560mmとなり、この数値は現在のトールワゴンにおけるトップクラスとなっています。
収納スペースではややN-WGNが優勢!
N-WGNの荷室床下収納スペース | ムーヴの荷室床下収納スペース |
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ホンダの独自技術、センタータンクレイアウトを採用しているので広いスペースを確保している。 | N-WGNに比べると前後の幅は狭く、深さも足りないが背の高い荷物の時には便利。 |
シートアレンジに関しても両車に違いはないので積載能力でも大きな差は見られません。両車ともにカーゴルーム下に収納スペースを設け、床パネルを跳ね上げて使用すると背の高い荷物の積載が可能になることまで同じです。
ただしN-WGNはホンダの独自技術、センタータンクレイアウトを採用していることから後部席下に空間があります。N-WGNはこの空間を利用してリアシートアンダートレイを装備しました。
横に長い容量となるため、背の高い荷物を積むことはできませんが、雨の日の乗車で置き場所に困る傘などを収容するのに大変、便利です。
また後部席背もたれにはストラップがついており、これを引っ張るだけで背もたれを前倒させる機能がついています。カーゴルームを広げる際、車内からではなく、バックドアを開けて後ろから背もたれを前倒させることができるのもN-WGNの特徴のひとつです。
運転席や助手席回りの収納スペースに関してもムーヴより数が多いので、収納能力に関してはややN-WGNが優勢といえます。
N-WGNのエンジンはホンダのレース技術がフィードバックされている!
N-WGNのS07A型エンジン | ムーヴのKF型エンジン |
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最高出力:43kW(58PS)/7300rpm 最大トルク:65N・m/4700rpm JC08モード:29.4km/L |
最高出力:38kW(52PS)/6800rpm 最大トルク:60N・m/5200rpm JC08モード:31.0km/L |
両車の大きな違いは自然吸気エンジンの特性です。これはN-BOXとタントの徹底比較でも取り上げていますが、ホンダは自然吸気エンジンでもターボ装着車に負けない爽快な走りに重点を置き、ムーヴは燃費効率の向上を重視しています。
N-WGNに搭載されている自然吸気エンジン、S07A型は最高出力43kW(58PS)を7300回転で、最大トルクは4700回転で65N・mを発揮します。
加速に関しては比較的低い回転域でも十分なパワーを与え、運転を楽しむために速く走りたい時は高回転域まで回すことができる万能タイプのエンジンです。
Nシリーズ以前のホンダの軽自動車にはSOHC直列3気筒が搭載されていましたが、NシリーズよりDOHC直列3気筒を搭載、F-1を始めとするレース技術を市販車にフィードバックするホンダらしいエンジンといえます。
一方のムーヴに搭載されている自然吸気のKF型は燃費を重視した設計で、エンジンだけでなくトランスミッションCVTとエンジン冷却水の熱交換やガソリンの燃焼制御を最適化する方法など、燃費効率の最新の技術を駆使したユニットになっていることが特徴です。
この技術によってJC08モードは31.0km/Lを達成しました。
まとめ
両車ともトールワゴンのジャンルでワゴンRを追従する仕様だけに、装備や使い勝手、操作性に大きな違いはありません。
エクステリアではベルトラインから下の塊感を強調しているN-WGNに対してムーヴはピラーをブラック塗装にし、サイドウィンドウの面積も大きくして開放感をアピールしています。
最終的には好みやディーラーの値引きによって優劣がつきますが、棲み分けをつけるとしたら走行性能です。爽快な走りを求めるならばN-WGN、燃費を優先するならムーヴとなります。
ただしN-WGNにもアイドリングストップや低燃費モードに切り替えるECONスイッチがついているので、運転方法次第ではムーヴに迫る燃費を実現できます。
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