マツダ キャロルとスズキ アルト徹底比較!
マツダ・キャロル | スズキ・アルト |
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キャロルはマツダの軽自動車ブランドで、初代は1962年の発売と長い歴史を持ちますが、1998年の軽自動車規格改正によって、マツダは軽自動車業界から撤退、スズキからのOEM供給を受けて販売しています。
現行車はアルトと姉妹車であり、フロントやリアのエンブレム、ブランドマーク以外に変更点はありません。唯一、アルトでは用意されていてキャロルでは設定されていないのが、スズキの新型トランスミッション、5AGSです。
こちらのページでは、キャロルの走行性能の特徴を中心に、アルトだけに用意されている5AGSについて解説します。
新型キャロルは潔いほどシンプルな車内!
キャロルとアルトの共通インパネ回りとインテリア | ||
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近年の軽自動車の中では潔いほどシンプルな設計をとっている。 | ||
全長:3395mm 全幅:1475mm 全高:1500mm |
車内長:2040mm 車内幅:1255mm 車内高:1215mm |
ホイールベース:2460mm 車両重量:610kg 最小回転半径:4.2m |
2BOXハッチバックは長く軽自動車の主流に収まっていましたが、トールワゴンの開発によってその座を奪われ、スーパーハイトワゴンが登場すると、その影がすっかり薄くなって商用やエントリーモデルとしての存在でしかなくなりました。
その薄くなった存在に再び脚光を与えたのが、キャロルの元車となるアルトです。初代への回帰を開発のコンセプトとして、2014年12月に新型モデルが発表されました。
非対称のラジエーターグリルや、ホンダ・Zの水中メガネ(樹脂で囲まれたリアガラスハッチ)を彷彿とさせるリアエンドの個性的なエクステリアに加え、ガソリンエンジン車では驚異的な燃費効率となるJC08モード37.0q/Lの走行性能を持ち、新たな2BOXハッチバックのベンチマークを確立しました。
驚異的な燃費効率を実現させたのは、新型プラットフォームの採用と徹底した軽量化が大きな要因です。
旧型のプラットフォームを使うと、どうしてもこれまでの部品を流用しなければなりませんが、新型プラットフォームによりすべて新しい部品が使えるため、ビス1本に至るまで軽量化、燃費効率を高めるための回生エネルギーやアイドリングストップなどの機能を搭載しながらも、車両重量を610kg(Fグレード)に抑えることができました。
徹底した軽量化が図られたため、インテリアはとてもシンプルです。インパネから助手席ダッシュボードまで1枚のパネルを通し、そこにメーター類やエアコン吹き出し口、センタークラスターを取り付けただけのレイアウトは、機能優先の割り切ったデザイン思想が伝わり、かえって潔さを感じさせます。
後部席は座面から背もたれまで一体となったベンチシートなので、大きな荷物を積載する時に背もたれを前倒させると3人乗車ができません。
しかも座面や背もたれのシート厚が薄いので、長時間のドライブは身体に負担をかけることは間違いありません。しかもドアの一部にはトリムが貼られておらず、鋼板がむき出しになっているところもあります。
このデザインにも車内の快適性ではなく、近距離移動機関としてデザインしている面が見られ、ユーザーが車を選ぶのではなく、車がユーザーを選ぶという図式が成り立っていて、まるで小型ヨーロッパ車のような高慢な態度すら伝わってきます。
両車ともグレード体系は同じでX系が最も装備充実!
グレードX系のメーター回り | グレードX系に標準装備されるレーザーレーダーブレーキサポート |
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エネルギーフローインジケーターは回生エネルギーの蓄電状況を表示、ステータスインフォメーションランプはエコな運転をするほどリングの照明が青に変わる。 | フロントガラス上部のレーザーレーダーによって前方の車や障害物を検知、危険が迫ると最終的に自動ブレーキをかける。 |
キャロルとアルトはグレード体系も同じで、それぞれ4タイプあります。アルトはベーシックモデルのF、L、S、Xとネーミングがつけられ、キャロルはそれぞれにGを加えた体系となっています。
最上級のX、またはGXになると、タイヤ経が165/55R15V仕様となり、アルミホイールが標準装備されます。快適性能ではエアコンがフルオートとなり、安全面では衝突回避支援システムのレーザーレーダーブレーキが装備されます。
キャロルの公式サイトを見ると、スペック表にはGXが表記されていますが、サイト上のイメージカットには登場しません。この辺り、OEMを供給される側の遠慮が垣間見えます。
アルトだけに装備されている5AGS!
アルトの5AGS | 5AGSのシフトレバー |
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電子制御でクラッチを操作、5速マニュアルのように燃費性能を向上させ、任意でギアも選べるのでキビキビした走りも可能。 | ATとまったく同じ感覚で操作でき、2ペダルなのでAT限定免許でも運転できる。任意のギアを選ぶ時はMポジションへ入れる。 |
キャロルには無段変速機のCVTと5速マニュアルのトランスミッションが用意されていますが、アルトにはこれらに加え、独自技術の5AGS(Auto Gear Shift)が設定されています。
マニュアルシフトはクラッチ操作が必要ですが、このクラッチ操作を電子制御で自動的に行うのが大きな特徴です。
運転方法はATと変わらず2ペダルで操作でき、ATと同じようなクリープ機能(アクセルペダルから足を離していてもゆっくり進む現象)もあり、任意でギアポジションを選ぶこともできます。
いわばATとMTのメリットだけを取り出して合わせたようなトランスミッションで、AT限定免許で運転できることも大きな魅力です。
まとめ
近年、ファーストカーとしてのポジションを獲得し、装備はますます豪華になることに伴って価格も上昇する軽自動車の中で、これほど実用本位に徹した潔い車は稀といえます。
キャロル、またはアルトのどちらを選択するか、好みによりますが、お勧めするのは価格が約85万円のGF(アルトならばF)です。
エクステリアのデザインは変わらず、マニュアルエアコンがついているので、快適性も確保できるので、ホイールやオーディオなど自分好みで改造すれば小型ヨーロッパ車並のセンスを発揮できます。
ただし5MTしか用意されていないので、AT限定免許の人であれば、アルトのF・5AGSが最適です。5AGSでも車両本体価格を変えないところにスズキの潔さが感じられます。
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