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ダイハツ ムーヴとスズキ ワゴンR徹底比較!

ムーヴ ワゴンR

ムーヴとワゴンRはともにダイハツとスズキの基幹車種で、安定した人気と好調な販売成績を保っています。

トールワゴンなので快適性と操縦性が両立、さらにシートアレンジによってユーティリティ性能が高くなる設計となっており、まさに軽自動車の魅力をぎっしり詰め込んだオールラウンドな車種といえます。

こちらのページではライバル関係にある両車の車内快適性、安全性、エンジン特性について徹底比較を行います。

車内空間の広さや快適性能に大きな違いはない!

ムーヴの室内サイズ ワゴンRの室内サイズ
室内長:2080mm
室内幅:1320mm
室内高:1280mm
室内長:2165mm
室内幅:1295mm
室内高:1265mm

両車ともに軽自動車規格の全長と車幅をいっぱいまで使い、車内空間を広く確保するための設計を行っているので車内空間には大きな差が見られず、わずかに全長でワゴンRが、全幅と全高ではムーヴが広くなっています。

日常的な使い方をしている限り、影響が出ることはほとんどないと言っていい程度の差です。

シートアレンジは前席のヘッドレストを外すとフルフラットになる設計や後部席が左右分割でリクライニングになる機構は両車ともに備えています。

また軽自動車の中ではシートに厚みがあり、長距離ドライブでも比較的疲労度を低く抑えられるのも両車に共通している点です。

乗員のための各部ドアはともに90度開閉、施錠解錠はムーヴがキーフリーシステム、ワゴンRはリクエストスイッチと名称をつけていますが、携帯型のリモコンキーを持っていればワンタッチで行えることに変わりありません。

車内の収納スペースには両車、独自性を出しており、とくにワゴンRは助手席シートの座面を上げるとアンダーボックスが表れます。小さな子供を後部席に乗せることが多い家族では便利な収納位置といえます。

普通車と同じ安全基準をクリアしている両車!

ムーヴの衝突安全ボディ ワゴンRの衝突安全ボディ
TAF(タフ) TECT(テクト)

軽自動車はボディサイズが小さく、車重も軽いので万が一の事故の際、乗員の安全に不安を覚える人もいますが、現在は軽自動車にも小型車や普通車と同等の安全性能が求められており、独立行政法人の自動車事故対策機構が行う自動車アセスメントでも軽自動車の衝突テストは普通車と同じ内容が適用されています。

その自動車アセスメントにおいて両車は高い得点を獲得し、乗員の安全性を証明しています。

車の安全性を高める基本的要素となるのがボディ骨格、いわゆるモノコックですが、このモノコックの設計はいわばメーカーがもっとも力を注いでいる部分であり、もっとも進歩的な技術を用いるところです。

ムーヴのモノコックは「TAF」と呼ばれており、フロントメンバーを高効率エネルギー吸収構造としていることが大きな特徴です。このフロントメンバーを中心に骨格全体を構成、高い衝撃吸収性能と強固なキャビン部を実現しました。

ワゴンRはスズキの車種全般に採用さてれている骨格設計、軽量衝撃吸収ボディの「テクト」が使われています。ボディの広範囲に高張力鋼板を使用して強度を高めつつ、走行性能や操縦安定性に影響を及ぼす車両重量をできるだけ軽くしていることが特徴です。

この骨格は64km/hのオフセット前面衝突(前面の片側だけが衝突し、前席の衝撃が大きくなる事故実験)にも対応しています。

両車の安全性能をさらに高めているのが衝突軽減システムです。ムーヴは「スマートアシストU」という名称で装備、軽自動車では初めて自動車アセスメントの予防安全評価で最高ランクとなる先進安全車プラス(ASV+)を獲得しました。

またワゴンRも「レーダーブレーキサポート」の名称で装着、予防安全評価で先進安全車(ASV)の認定を受けています。

軽自動車初のハイブリッドシステムを搭載したワゴンR!

ムーヴのエンジン性能 ワゴンRのエンジン性能
最高出力:38kW(52PS)
/6800rpm
最大トルク:60N・m
/5200rpm
JC08モード:31.0km/L
最高出力:38kW(52PS)
/6500rpm
最大トルク:63N・m
/4000rpm
JC08モード:33.0km/L

ムーヴとワゴンR、両車でもっとも異なるのはエンジン特性とそのシステムです。ワゴンRはエンジンとモーターを組み合わせ、軽自動車初となるハイブリッドシステムの「S-ene-CHARGE(Sエネチャージ)」を採用しています。

ワゴンRのハイブリッドシステムは簡易型のパラレル方式で、発進する時の加速時にモーターがアシスト、減速時はモーターがSエネチャージ専用のリチウムイオンバッテリーに回生エネルギーを蓄電する方法で、このリチウムイオンバッテリーは発進時に使うモーターの電源になる他、装備されている電装品に電源を供給します。

一般的にハイブリッドシステムを搭載すると車両重量は重くなるのですが、ワゴンRはモーターやバッテリーをコンパクトに設計、車両重量を790kgに抑えています。これはムーヴの車両重量よりも40kg、子供1人分軽い車重となります。

ムーヴも減速時の回生エネルギーをバッテリーに蓄電するシステムを搭載して
いますが、燃費効率を上げるシステムには独自の「サーモマネジメント」技術を採用しています。

これはエンジンの冷却水とCVTトランスミッションのフルードが持つ熱をそれぞれ交換してエンジンの燃焼効率を高めるというシステムです。

両車とも独自のシステムを採用していますが、エンジン特性においては馬力やトルク、燃費効率ともにワゴンRがやや上回っています。

ただしワゴンRに装着されているアイドリングストップ機構や燃費効率向上の運転をサポートするエコドライブシステムはムーヴにも装備されているので、運転の仕方次第ではスペックほどの差がでることはありません。

まとめ

軽自動車をつねにリードする両車だけに実力は伯仲していますが、ワゴンRはハイブリッドシステムを搭載しているだけに、モーターアシストによる加速力や坂道での力強さはカタログスペックに表れない実力があります。

走行性能で選ぶならワゴンRがやや有利となります。ただし、フルモデルチェンジはワゴンRの2012年に対してムーヴは2014年と新しいため、ワゴンRのエクステリアやインテリアからはやや古さも感じられます。

走行性能よりも見た目重視、新しさを求めるのであればムーヴを選択する方が賢明です。

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