軽自動車の中古車は走行距離何キロまでが買い?
軽自動車とはいえ、最近はファーストカーとしての資質を持っている車種も増えていることから耐久性が上がり、メンテナンスさえしっかり行えば20万km走行もけっして無理な話ではありません。
だからといって走行距離を無視して安い車種を購入するのは早急な決断です。20万km走行のためには交換部品が多くなり、維持費もかかります。
軽自動車の中古車の購入で経済的なカーライフを送るためには、走行距離何キロまでが適切か、こちらのページで検証します。
1.なぜ10年10万kmといわれるのか?
軽自動車を含む国産車の耐久性について、未だ、10年10万km説が神話のように残っています。とくにディーラー系は「買い替え」時期といい、軽自動車税も13年目以降は増税対象となります。
10年10万kmが耐久性の限界であれば、軽自動車の中古車購入のための走行距離限界値は10万kmを基準に、自分のカーライフと照合して残距離数を計算しなければなりません。でも、この限界説、果たして本当でしょうか?
1-1.10年10万kmで必ず交換が必要となる部品
10年10万km説が発生した理由のひとつはタイミングベルトの限界です。
最近は耐久性の高いタイミングチェーンを装着する車種が増えてきましたが、現在でも流通している中古車の中にはタイミングベルトを使用している車種が多くあります。
このタイミングベルトの交換時期が10年以内、10万kmとされているのです。タイミングベルトが切れるとエンジンのダメージが大きくなり、全損も免れません。
また交換時期はウォーターポンプやオイルシールなども交換時期に差し掛かっており、これらの交換費用を考えれば「買い替え」の時期に適しているというのが10年10万km説の正しい理解の仕方です。
逆に言えば、これらの部品を交換すればその後、10年10万kmの走行は十分に可能なわけです。
1-2.13年目に増税される軽自動車税
平成26年度の税制改正によって、車検証に記載されている初度検査日から13年が経過した場合、軽自動車税は年間10,800円から12,900円に増税されます。
古い車が増税されるのは、環境負荷が大きいという理由で「自動車税のグリーン化特例」措置のひとつです。
古い車は環境に悪いから増税、新しい車は環境に良いから減税、という見解で、各軽自動車の二酸化炭素排出量や年間走行距離を無視した税制改正ですが、年間5,000km未満しか走行していない人に取っては痛い話です。
軽自動車の中古車を購入する際、税金は多く払いたくないという場合、自分のカーライフに照らし合わせて走行距離に関係なく、13年未満から逆算して残年数の多い車種を探さなくてはなりません。
2.10年10万kmは査定ゼロ
上記のように軽自動車の耐久性は上がっていますが、年式や走行距離が伸びてくると当然のように車としての価値は下がります。
年式と走行距離による価値基準には一般財団法人の日本自動車査定協会(JAAI)とオートオークションにおける評価点があります。
2-1.JAAIによる査定
JAAIでは年式の査定には法定耐用年数を使い、走行距離には独自の計算法を使って算出しています。軽自動車の法定耐用年数は4年、中古車でもほとんどが6年未満となります。
この年数を過ぎると減価償却となり、車としての価値は0円になります。ただし中古車6年目でも走行距離が2万km未満であれば45点が加算(1点1,000円なので45,000円)、3万km未満は15点が加算されます。
ちなみに10年10万kmでは50点が減算されます。これは年式と走行距離に限った内容で、車種やグレード、エンジンや外装の状態も加味して加減算が行われます。
2-2.オートオークションの評価点
オートオークションでは出品される車種すべてに、開催者側の査定士によって評価点がつけられます。落札したい業者はその評価点を基準にして落札価格を決めます。
評価点にはいろいろな項目があり、走行距離はそのひとつです。走行距離1万km未満は最高点のS点が付き、3万km未満は次点の6点、6万km未満は5点で、10万km未満でも4.5点となります。
走行距離以外に外装や内装、エンジンの調子などが加味されますが、状態さえ良ければ10万km未満でも十分に価値のある車と判断されています。
オートオークションによって評価点の基準に若干の違いはあるものの、内容的にはほとんど同じです。
3.購入する際の走行距離限界値はこれ!
上記の内容を検討すると、軽自動車の中古車で購入のための走行距離限界値はユーザーのカーライフによって2つに分かれます。
部品交換や修理も厭わないが安い軽自動車が欲しい、というタイプと、修理は面倒なのでイヤ、短期間乗って再販まで考えているタイプです。
3-1.初期費用を抑えて長く乗りたい場合
多少、維持費がかかっても購入代金を低く抑えたい人の場合、走行距離7〜8万kmの車種でも十分に満足できます。
購入に際して、タイミングチェーンを使用している車種、またはタイミングベルトを交換してある車種であれば、さらに維持費を抑えることができます。
ちなみに軽自動車の場合、タイミングベルトだけであれば2万円以内で交換できます。
ただし、交換部品はこれだけに収まらず、走行距離が伸びることに比例して燃料ポンプやオイルシール、プラグなどの電装品に始まり、サスペンションのプッシュロッドやブーツ類などのゴム製品交換を想定しておく必要があります。
3-2.年間走行距離が少なくて再販まで考えている場合
長く乗らず、下取りや買取でも価格がつくうちに売って他の中古車を買いたいという人の場合、5年以内で3万km未満の車種がお勧めです。
2年乗った時点でも走行距離が1万km未満であれば、JAAIの査定で15〜20点が加算され、オートオークションの評価点でも5点が与えられるので中古車の軽自動車であっても十分に価格がつきます。
ただし、車種にもよりますがこの走行距離範囲内の中古軽自動車は人気が集中しているので、販売価格がやや割高になっていることを想定しておいた方がいいでしょう。
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