軽自動車と普通車の1年間にかかる維持費比較
- 執筆者 モータージャーナリスト 金子
- (@car_kaneko)
"軽自動車は維持費が安い!"とよく言われますが、実際に細かく計算したことがある方は少ないのではないでしょうか?
こちらのページでは、実際に軽自動車を所有する場合と普通車を所有する場合とでは、いったいいくらぐらい維持費が変わってくるのか、比較してみたいと思います!
ちなみに こちらから 中古車を探してもらう際は、維持費もすべて出してもらえるので便利です。
目次
軽自動車と普通車(2000ccクラス)の1年間にかかる維持費比較表
軽自動車 | 普通車 | |
---|---|---|
ガソリン代 | 93,000円 | 93,000円 |
駐車場代 | 120,000円 | 120,000円 |
自賠責保険料 | 10,985円 | 12,475円 |
任意保険料 | 50,000円 | 70,000円 |
車検代 | 40,000円 | 60,000円 |
消耗品代 | 30,000円 | 50,000円 |
自動車税 | 10,800円 | 39,500円 |
重量税 | 5,700円 | 30,000円 |
合計 | 360,485円 | 474,975円 |
- ガソリン代…年間10,000km走行、1L140円、燃費15km/Lで計算
- 駐車場代…月10,000円×12ヶ月
- 自賠責保険料…2年分÷2 任意保険料…基本的な契約内容で
- 車検代…2年分÷2 消耗品代…多めにみています
- 自動車税…毎年課税 重量税…車検時2年分÷2
上記表の結果から1年間にかかる維持費は、軽自動車の場合で360,485円、普通車の場合で474,975円ということがわかりました!
およそ12万円の差です!1年間で12万円ですから、月々になおすと1万円の差です!この1万円という金額を安いとみるか高いとみるか、判断の分かれるところです。
1年間で12万円もの違いがでてきたのは、燃費はどちらも15km/Lで計算しておりますのでガソリン代は同じです。
駐車場代も同じですが、それ以外の保険料関係、車検代、消耗品代、税金関係が軽自動車の方が割安になっています。
軽自動車を所有していて1番安さを実感できるのは、自動車税の支払いで、毎年5月頃に自宅に納付書が届くのですが、軽自動車の場合だと10,800円ですのでとても安く感じます。(詳しくは:自動車税・軽自動車税)
後、オイル交換とかタイヤ交換など、定期的にちょこちょこ交換する消耗品代なんかも、軽自動車だと安いな〜と感じます。
消耗品の中で値段が高いのがタイヤ代ですが、前後4本交換したとして、普通車の場合であれば、40,000円〜80,000円はしますが、軽自動車の場合であればだいたい25,000円〜30,000円の間で済みます。(ディーラーで純正交換の場合、工賃・廃タイヤ代含む)
詳細:軽自動車の消耗品代
維持費のことを考えると結局、軽自動車と普通車のどちらを選ぶか?
上記の通り、軽自動車と普通車では維持費に大きな差が出てきます。
年間で約12万円もの差です。保険料、車検代、消耗品代、税金などだけでもかなり安くなるのです。軽自動車を所有していると、特に税金関係と消耗品関係が安く感じます。
先ほどの比較表では軽自動車と普通車のガソリン代がどちらも15km/Lとして計算されています。
しかし実際にはもっと燃費のよい軽自動車が多く、低燃費タイプを選べば30km/Lを超えることも珍しくないので、ガソリン代も大幅に安くすることができます。
仮に30km/Lの燃費の軽自動車を選択すれば、ガソリン代が月々4〜5万円安くなる計算になります。
最近は、軽自動車を選ぶ際の基準として、燃費が非常に重視されるようになっています。
スポーツタイプやSUVタイプの軽自動車を選ぶならば別ですが、一般的には軽自動車とは燃費が良いものであるという認識があり、特別な理由がなければ15km/L以下の燃費の軽自動車を選ぶことはあまり考えられないでしょう。
特別な理由というのは、SUVタイプやスポーツタイプを選びたいという理由、昔の外観が好きであえて古い型を選びたいという理由、車両価格をとにかく安く抑えたいため、燃費が悪い時代の車両を中古車で買いたいという理由などが考えられます。
しかし、最近では一般的な軽自動車の燃費が15km/Lというのはあり得ないので、この表では軽自動車と普通車の維持費を比較する場合には当然ガソリン代も安くなり、維持費の合計では軽自動車のほうがもっと安くなると考えて差し支えありません。
そのため、車を選ぶ基準として維持費を重要視しているならば、普通車よりも軽自動車を選んだ方が良いでしょう。
走行性能や車内空間の広さなどを重視するならば、軽自動車の規格では越えられないところがあるので、それらを重視するならば多少維持費が高くなっても普通車を選ぶという選択もあり得ます。
もっとも、最近はそれらの要素よりも維持費を重視する人が多くなっており、軽自動車の販売台数が非常に伸びており、街中を走っている3台に1台が軽自動車と言われるほどにシェアを広げています。
メンテナンスや消耗品の維持費も普通車より軽自動車の方が安い!
軽自動車は税金や任意保険、さらに日常的に使用するガソリン代などの面で普通車よりも安く維持することができますが、車を日常的に使うほど必要になってくるメンテナンスの費用や消耗品の交換部品でも普通車との価格差が出てきます。
メンテナンスと消耗品の交換でもっとも分かりやすいのが「オイル」と「タイヤ」です。
どちらもチェックを怠るとエンジンが損傷したり走行が不安定になったりして、故障による出費を強いられるだけでなく事故に発展する可能性もあるのでつねに点検が必要なポイントです。
オイル交換にかかる費用
軽自動車 | 普通車 | |
---|---|---|
オイル交換費用 | 3,000〜4,000円 | 5,000〜6,000円 |
軽自動車のオイル交換時期は3000〜5000kmです。軽自動車はエンジンが小さい分、オイルの量が少ないため劣化が早いと言われており、普通車よりも早めの交換となります。
ただしオイルの量が少ないので1回における交換費用は普通車よりも安くなります。(軽自動車は2.5L〜3L、普通車は4L〜5L)
オイルの品質や交換するショップによって価格差が生じますが、一般的に軽自動車のオイル交換費用は3,000〜4,000円、普通車の場合は5,000〜6,000円かかります。
またオイル交換の際は2回に1回、オイルフィルターを交換したりエンジン内部の洗浄を行ったりした方がエンジンの効率が上がるので、これらを合わせると1回当たりのオイル交換で3,000〜4,000円も差額が生じます。
タイヤを交換すれば約40,000円の差額が生じることも!
軽自動車 | 普通車 | |
---|---|---|
タイヤ交換費用 | 25,000円〜30,000円 | 40,000円〜80,000円 |
タイヤの交換時期はスリップサインが見えたりヒビ割れが目立った時で、普通車と軽自動車に変わりありません。運転の仕方や車両の保管状態によって異なりますが、一般的には3万km超えで交換時期の兆候が表れます。
オイル同様、タイヤの品質や交換ショップによって料金は変わってくるものの、相対的には普通車よりも軽自動車のタイヤの方が安く設定されています。
最近の軽自動車によく使われている低燃費タイヤを例に取ると、タントに適合する155/65R14サイズが1本約10,000円、ステップワゴンに適合する205/60R16サイズが約20,000円と2倍の価格なので、4本合計すると1回の交換で40,000円の差額が生じます。
これらの代表的な例の他に、自分で交換できるワイパーラバーやブレード、エアフィルターなども車種によっては軽自動車の方が安く、また車検時にチェックするATフルード(オートマチックトランスミッション用のオイル)やLLCクーラント(不凍液の冷却水:最近では交換不要のタイプもあり)も普通車より軽自動車の方が安く上がります。
車の維持費をさらに節約する方法
車のランニングコストの中には、工夫しだいで節約できるものもあります。
自動車税・重量税
車にかかる税金をカットできる唯一の方法が、「エコカー減税(グリーン化特例)」を受けることです。
たとえば軽自動車税は、通常10,800円(年)ですが、EVなどの次世代型自動車を新車で購入した場合は75%、ガソリン車でも排ガス性能や燃費性能によって、50〜25%の減税を受けられます。減税されるのは、新車購入の翌年度分の軽自動車税です。
同じく新車購入時に納める自動車重量税にも、免税(0円)〜25%のエコカー減税が適用されます。
車によっては2回目(車検時)も免税されるほか、エコカー減税の適用期間が終わった後も通常より安く済むため(2年5,000円)お得です。
ガソリン代
ガソリン代は、少しでも安いスタンドで入れるほかにも、普段からの工夫によって節約することができます。
たとえば、「車体を軽くする(余計な荷物を積まない)」「アイドリング・急発進・急加速を控える」「エアコンを使いすぎない」などは、ガソリン節約の基本です。
また、タイヤの空気圧が低いと摩擦抵抗が大きくなり、燃費が悪くなりますので、定期的に調整する必要があります。
同じく、エンジンオイルも汚れていると燃費が低下するため、定期的な交換が必要です。
もちろん、車選びも重要です。軽自動車はもともと低燃費のものが多いのですが、これから新たに購入するなら、できるだけ実燃費がいい車を選びましょう。
駐車場代
駐車場代は、節約が難しいコストの一つですが、「駅から遠い」など立地が良くないところほど、料金は安く設定されていることが一般的です。舗装されていない砂利の駐車場も、安い可能性があります。
また、いつも借り手を募集しているような駐車場は、値下げ交渉の余地があるかもしれません。ダメもとで貸主に相談してみましょう。
都市部では毎月15,000〜30,000円ほどする大きな出費になりますので、車の維持費を考える場合はきちんと考慮に入れておきましょう。
自動車保険料
自動車保険料で節約できるのは、任意保険料です。
法律で加入が義務づけられている自賠責保険は、金額が決まっているため節約できませんが、任意保険料は保険会社によりますので、複数社に見積もりして比較検討することをおすすめします。
特に最近は、代理店を通さないダイレクト型の自動車保険が安くて人気です。中には、インターネット申し込みをするだけで10,000円割引を受けられるところもあります。
また、任意保険ではこまめな条件変更も大切です。たとえば、運転者が誕生日を迎えた場合、より保険料が安い年齢条件に変更できる可能性があります。
さらに、運転者を「本人限定」「夫婦限定」などにすることでも保険料が安くなりますので、車の使用状況が変わった場合もぜひ見直しましょう。
車検費用
車検代で節約できるのは、点検・整備代です。
自賠責保険料・重量税・印紙代などの法定費用は一律ですので節約できませんが、点検・整備代は業者によって違うため、複数社に見積もりして比較することをおすすめします。
ちなみに、もっとも安く済むのはユーザー車検ですが、車の故障を見逃してしまうこともありますので、車にくわしくない方にはあまりおすすめできません。
たとえば車検専門店なら、10,000円〜30,000円程度で点検・整備をしてくれることが多いため、なるべく安く済ませたい方にはおすすめです。
適正な車検費用はいくらなのか?複数の車検業者の料金を比較すると安い車検を見つけることができます!
- 1位.EPARK車検
- 最近急成長をしているのがEPARK車検です。全国の車検業者から一括見積がとれるだけでなく、整備付き車検の車検基本料が最大81%OFF!というオリジナル特典があります。
- 2位.ホリデー車検
- 車検といえばホリデー車検が有名です!ガソリンスタンド車検は整備面で不安な方も多いはずです。きちんと利用者に整備箇所や方法を説明してから実際の整備に入りますので、ホリデー車検は安心かつ車検費用がとてもリーズナブルなコスパのいい車検方法です。
- 3位.カーセンサー 車検
- 車検見積もりサイトは、カーセンサー の車検見積もりサイトが有名です!ガソリンスタンドや車検専門店を中心に住所の近くから検索することができます!
- 参考:車種別車検費用の目安・車検費用の内訳と相場・車検が受けられる期間
その他
上記のほか、車の維持費としては消耗品の交換代などがあります。
消耗品の交換代を節約するためには、「なるべく安い商品を選び、自分で交換できるものは自分で交換する」ことが基本となります。
ただし、ブレーキオイルやミッションオイルなどの交換には専用の工具が必要ですし、それなりの知識や技術も求められますので、自信のない方はカー用品店やガソリンスタンドなどに任せたほうが安心です。
また、消耗品はディーラーの純正品よりも、カー用品店で販売している汎用品(社外品)のほうが安く済みます。純正にこだわらないのであれば、なるべく安い汎用品に交換しましょう。
軽自動車の維持費まとめ
車は機械ものですから、購入時だけでなく所有して乗っていくだけで維持費が発生します。
維持費を安くする方法はいくつかあるものの、やはり余裕を持った資金繰りで車を所有したいものです。
ご紹介した軽自動車と普通車の維持費の違いを比較して、ご自分にあった車種を選択するようにしてくださいね。
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最近の軽自動車は車体価格が普通車並みに高くなっていますので、保証付きの優良中古車を選ぶ方が増えています。
新車を検討している方も、比較のために1度は中古車見積もりをとっておくことをお勧めいたします(^^)※氏名・電話番号は必ず正しいものを入力しましょう!
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車を購入するお店でそのまま車を「下取り」にだすと、下取り価格を高くする代わりに値引額を下げられますので結局損をします。
軽自動車を最も高く売るためには、複数の買取業者に見積もりをとって買取価格を比較することが大切です!